スイーツパッケージのデザイン
2018.06.17

#02 | パッケージデザインからつくるブランドイメージ

CL. GLACIEL(株式会社ケイシイシイ)

新商品となるスイーツギフトのパッケージデザインです。アントルメグラッセ(アイスケーキ)で知られる「GLACIEL」の店舗では、旬のフルーツを使用しつくりたてを提供するなど新鮮さを大切にしています。今回の商品は「ショコラアソート(チョコレート)」、「パンプルムーセット(グレープフルーツピールチョコレート)」、「キャラメル・ムー(生キャラメル)」の3種。エルダーフラワーやタイベリー、ベルガモットやラムなど個性と芳醇さを醸し出す素材が用いられています。そのリッチで大人っぽい雰囲気をパッケージにも反映させつつ特別感とオリジナリティも加味、安定感がありながらも新しい、思わず手に取りたくなる印象的なビジュアルを目指しました。イメージづくりからモチーフやカラー設定など総合的に検討・試作を重ね、フランス菓子を扱うブランドの世界観やメーカーの真摯な姿勢を映し出すようなデザインを訴求していきました。

デジタル × アナログで独自の世界観を表現

落ち着きがありシックで上品なイメージ、かつ同店がコンセプトに掲げる“旬感フルーツ”に謳われるフレッシュ感、シズル感がある。相反するようにも思える2つのイメージをいかに融合させて新しく表現できるかがポイントとなりました。まずは「ショコラアソート」のパッケージにおいて、果実のみずみずしさやチョコレートやキャラメルのとろける様など、素材感を感覚的に伝えるにはどういう手法が効果的であるかを模索しブラッシュアップを重ねました。最終的に採用されたのは、クラシカルなタッチでフルーツなど素材を写実的に描いたオリジナルイラストをメインにロゴを組み合わせた、インパクトと品のあるタイプ。イラストレーターによる瑞々しいデジタル図案に色鉛筆などでアナログな描き込みを何度も重ねていきました。
ノスタルジックだけれどどこか斬新。奇をてらわないけれどもありふれていない。大胆だけれども上品。目指していたイメージがようやく視覚化されました。

トータルで考えるデザイン

続く「パンプルムーセット」と「キャラメル・ムー」も同じタッチのイラストをベースに統一感を持たせ、それぞれに商品素材の要素を落とし込みました。果実の色が映えるよう背景色には深みのあるカラーを選び、紙の質感にもそれぞれ特徴を。また、実際に商品となって並んだ場面を想定し色のトーンを合わせつつ程よく差別化するなど総合的にみたバランスも考慮しました。 パッケージは商品に込められた想いを伝える大切な顔。より多くの方に手に取ってもらうきっかけと、その真摯な職人とメーカーの想いを伝えられるデザインを目指しています。

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