Note
カルチャーと、クリエイティブと、その向こう側
カルチャーの種
株式会社トーシンが全国に展開するカプセルトイショップ#C-pla(シープラ)。
「カプセルトイ」いわゆるガチャガチャを通じて、お客さまに「おどろき」や「よろこび」そして時に「生きがい」や「熱狂」すらをもたらしてしまう、たった70mm程度のカプセル玩具。
この業界に出会って早10年。その傍らでこの一大ブームとサクセスストーリーを見てきた。
そしてようやくというか、この目に見えない大きな「何か」をもったカプセルトイの正体が見えてきた。・・気がする。
出会いのきっかけは、まだカプセルトイ専門店という業態がまだまだ珍しく、スーパーや温浴施設の一角に筐体を並べる「カプセルトイコーナー」だった頃。
ある商業施設にゲームコーナーを提案する際に、デザインの力を使って面白い提案ができないかという依頼だった。
そこは熾烈な業界で、案件を獲得するのにそれ相当の努力とメンタルがいる業界であり、同時にまだクリエイティブの力が介入していない業界でもあった。
その案件からいくつか企画を積み重ね、SC内の巨大な共用スペースにぐるりとカプセルトイを並べる案件を獲得した。
そこがキッズ向けのフロアということもあり動物園のようなキャラクター造作とマシンのフルラッピングで空間を演出することになった。
できは上々で、とてもキャッチーなエリアが立ち上がった。
そこから数年、気づくとコーナーとして展開していたマシンたちは全国のあらゆる商業施設や商店街に出店した専門店舗へ並ぶことになる。


熱狂の正体
本格的な全国展開から数年、特に好立地な物件に少し力の入れた店舗を出店することになった。
いわゆる「旗艦店」というやつである。
カプセルトイが訪日客から日本のカルチャーとして認知され、国内で急速にブームになる中、例の疑問も大きくなる。
「カプセルトイはなぜこんなにも人々に受け入れられるのか」
なんとなくはわかっていても、この先その「正体」を具体的につかみとり、その魅力を最大限に伸ばしていく方策やコンセプトを体現していく必要があるので、あまりふわふわもしてられない。
旗艦店が3店舗続くことになり、カプセルトイの魅力を編み出しているであろう「3つの要素」を各店舗のテーマにすることになった。
「CULTURE渋谷」「CREATIVE新宿」「BEYOND横浜」
“文化”人気キャラクターをはじめトイのテーマとされるあらゆるエンターテインメントのコンテンツ。これは言うまでもない。
そして、“創造性”各メーカーが繰り出す大喜利のような企画の数々。そして想像を超える知られざるテクノロジーとノウハウ。
さらに、企業コラボなどのプロモーション、さまざまなイベント展開、カプセルトイを活用した取り組みなど、“その先”にある無限の可能だ。


どうして買ったかわからない
きっともっとたくさんの要素が編み込まれて、この「カプセルトイブーム」という一大ショーのようなものが出来上がっているのかも知れない。
いくらでも魅力は語れるし、要素だって少しは見当がつく。
ただ、とある休日に何の気もなしに買ったあの「ミドリガメ」のガチャ、
どうして買ったのかわからない。
そう、自分でもあっさり客目線になると、そこに「理由なんてないんだ」と気づく。
デスクのモニタ下でいつも名刺の束の上に乗り、「ここはいいから仕事に集中して」という目でみてくるミドリガメ。
理由がないからこそ、なんのしがらみもなく、毎日こころから癒されているのかも知れない。
やはり、「正体」なんてわからない。
このようなブームはこの40年で過去4、5回繰り返され、今回は一段と大きいムーブメントになっているなのだとか。
その都度人々はささやかな幸せを感じ、関わる側の人はその「正体」を探して駆け回るのかも知れない。

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