職人やプロフェッショナルは一つの「領域」を極限まで掘り下げ、その先にある新たな次元まで高めることで唯一無二の存在となります。
一方、フォームデザインは2つ以上のスキルをプロレベルで習得することを必須としています。
「UI/UXデザイナー」「店舗デザイナー」「アニメーションデザイナー」…
これは、専門性を否定するわけでも、つぶしのきく人材をめざすということでもありません。
「職種」は、思考の仕組みはもちろん、社内ポジションや業務フロー、クライアントとの関係を単一化します。
それは、業務効率を上げる一方で、どんどん視野を狭め、他職種への理解が乏しくなっていくことでもあります。
「2人のプロがつくりあげるもの」と「2人のプロが一つの頭のなかにいる人が、2人でつくったもの」では、アイデアや考察、視野が全く別物になるという考えのもとです。これは4人のプロが考えてつくったものとも違い、あくまで一人の頭の中ではすでに相乗効果が起こり、特別な「職種」になっているという点が重要です。

いずれ自分のキャリアのなかで一つの専門性に収束させていくこともすばらしいことです。
その際にも、ハイブリッドな頭で生き抜いてきた人間は、他と異なる「職種」として異彩を放っているはずです。
あらゆる視点とスキルを合わせて、少数でも圧倒的な創造力を持った会社をつくっていきたいと思います。